single-note.php
GLOBAL SITE

私たち・生産者の取り組み

オーガニックで繋がる輪

ヤマキ醸造醤油粕醤油を造る過程で残ってしまう搾り粕

醤油を造る過程で、丸大豆・小麦・天日塩を仕込み熟成させた醤油を搾るとその固形分が搾り粕として残ります。
国内の契約生産者の皆様が環境に配慮した栽培方法で一生懸命に育てた大切な原料ですから搾り粕であっても無駄にはできません。ましてや廃棄物として処分すると環境に負荷がかかります。

当社では、醤油の搾り粕を、希望する酪農家に配合飼料の一部として再利用していただいております。今回は、当社の有機醤油の搾り粕を畜産の飼料として取扱いいただいている「青山商店」さんにお話を伺うことができました。

醤油粕を食べる牛たち醤油粕を食べる牛

日本の畜産飼料の国産自給率は低く、輸入が一般的ですが、青山商店さんは「もったいないをなくしたい」という信念のもと、国内の食品製造副産物や二次資源を使用し飼料を製造されています。

国産有機の飼料をつくることになったのは、お客様から有機畜産をやりたいという相談を受けたことがきっかけだそうです。飼料は海外からの輸入ではなく国産有機でやりたいという要望に応えるため、国産有機食品の残渣を探し始めました。まだまだ欧米と比べると有機の加工品が少ない日本で国産有機の飼料を集めるのはとても大変なことだと思います。

そこで当社との出会いが生まれました。畜産業は始めてから2年間は収入のない状態が続き、飼育環境にこだわるには広い土地が必要であるなど、特に有機畜産はやりたいけどできないというのが実情のようです。現在、国内で有機畜産をされている方は5件ほどであり、この数字が有機畜産の難しさをものがたっています。
そんな中、青山商店さん自身も同じ志をもった生産者と協力し有機畜産をされています。一般的な飼育環境では母子は出産から1、2日で離されてしまいますが、北海道にある青山商店さんの牧場では、親子は半年間一緒に過ごすことができ、人工乳ではなく母親の乳で育つなど、飼育環境にもこだわっています。

オーガニック牛の親子牛の親子

青山さんは「日本で国産有機のえさを集めることは大変ですが、今ではオーガニックの裾野が広がっています。オーガニックの加工品が増えれば副産物も増えるので、えさが増えることに期待しています。」とお話してくれました。

最後に、醤油の搾り粕には、塩分がありたんぱく質、脂肪分が残っているので、牛のエネルギー源になるそうです。何より、嗜好性がよく、牛が好きな味だそうです。国産有機のものづくりで生まれた副産物を、牛が「美味しい!」と食べ、さらにその牛は「オーガニックビーフ」になる。オーガニックがまたオーガニックを生み出します。このような好循環が増え、オーガニックの輪がどんどん繋がっていくことを期待します。

青山商店HP
オーガニックビーフ

SDGs(持続可能な開発目標)に対する当社の取組み